小話でも…＠ソラ

不慣れながらも写真と小話なんかをアップしてみる…なんていう試みを。

追記にて駄文を披露させて頂きます。
ちなみにモデルは居るのですが、敢えて名等は出さない方向で…とは言え解る人には解る…と思います。

「もうこんな時間になっていたんだね」
「…かえるのか？」
「あぁ、私は私の居るべき場所へ居なければならない。それは例えきみの為であれ越えられぬし、何より」
「解っている。越える気も無いんだろう？」
「ふふ、流石だな」
「昔からお前は何時もそうだった。そうしていつもその笑みを浮かべたまま、俺の手の届かない所まで容易に到達してしまうんだ。お前が、遠くて仕方なかった」
「然し、きみは何時も必ず追い付いて来ただろう？」
「其れは、お前が待っていてくれたからだ。だが…こればかりは、待たれる訳にもいかない」
「当然だ。…私がこの様な最期まで、お前の事に心を砕く程慈愛に満ちた者だとでも思っていたか？」
「いいや、…だけど不思議だな。そこまで言われるとかえって清々しいとすら思えてしまう」
「きみは、…強くなったな」
「いいや、そうでもないぞ。だからこそ、お前を追いかける事も出来ずにこの場に燻っているばかりだ」
「安易な考えで動くよりは余程賢い選択と言えよう。…さて、」
「あぁ、時間だな」



「「また会おう」」